顔面偏差値を読む

顔面偏差値の平均とは?50・60・70の意味と上位%の早見表

平均50は、比べる相手しだい。偏差値の意味と早見表、数字が動く理由をまとめました。

顔面偏差値の平均は、いつも50

偏差値は、ある集団の中での位置を、平均を50、ばらつきの目安である標準偏差を10とした目盛りで表した数字です。テストの偏差値と同じで、50がちょうど真ん中、60は平均より標準偏差1つ分上、40は1つ分下にあたります。つまり顔面偏差値の平均は、定義のうえでは50です。

大切なのは「何の平均か」です。FaceRaterの日本語版の50は、日本人全体の平均でも利用者の平均でもなく、公開研究用に集められた成人の正面写真(参考データ)のうち、東アジア系の358枚(男女を同じ重みで数えたもの)の中での真ん中です。顔面偏差値は、写真に写った比率のバランスが東アジア系の参考写真のどのあたりにあるかを表すもので、その人の魅力や価値を表すものではありません。

テストの偏差値は、点数の平均と標準偏差から計算します。点数の分布が左右対称の山の形(正規分布)からずれていると、偏差値60が上位16%にならないこともあります。FaceRaterは先に東アジア系の参考写真の中での順位を出し、その順位を正規分布の目盛りに置きかえているので(50+10×z)、次の早見表の割合が東アジア系の参考写真に対してそのまま成り立ちます。

53顔面偏差値
60%参考写真の中で、この割合より上
AIで作成した成人モデルのサンプルの2つの数値です。順位は公開研究用の写真の中でのもので、すべての人の中での順位ではありません。

偏差値と上位%の早見表

顔面偏差値と、東アジア系の参考写真の中での位置の関係は下の表のとおりです。結果画面では、同じ位置を「参考写真の◯%より上」と表示しています。たとえば上位16%は、「参考写真の84%より上」と同じ意味です。

順位は0.5%〜99.5%の範囲で計算するため、顔面偏差値は24〜76のあいだに収まります。整数に四捨五入しているので、たとえば60と表示されるのは、およそ上位15〜17%の範囲です。

顔面偏差値と、東アジア系の参考写真の中での位置
顔面偏差値上位◯%結果画面での表示同じ位置のバランススコア(10点満点)
70上位 約2%参考写真の約98%より上約8.8
65上位 約7%参考写真の約93%より上約8.6
60上位 約16%参考写真の約84%より上約8.3
55上位 約31%参考写真の約69%より上約8.0
50上位50%(ちょうど真ん中)参考写真の50%より上7.5
45上位 約69%参考写真の約31%より上約6.9
40上位 約84%参考写真の約16%より上約6.1

平均は「誰と比べるか」で変わる

同じ写真でも、比べる相手が変われば偏差値は変わります。FaceRaterの参考データは、研究用の顔画像データセットFairFaceから選んだ、正面を向いて力を抜いた表情の成人の写真2,560枚です。見た目で分類した7つの人種グループと男女をかけ合わせた14のグループが同じ重みになるようにそろえ、多くの比率は、その比率がいちばん近いグループの典型的な値と比べています。ある集団ではよくある比率が、別の集団の基準で珍しいと扱われないようにするためです。

それでも、グループによる差は残ります。60歳以上の人は、年齢とともに比率が変わるため平均が低めに出ます。また、参考データ全体で順位をつけると、東アジア系の写真は全体の平均より顔面偏差値でおよそ2〜3ポイント低く出ます。おもな理由は、研究用の写真の解像度が低く、特徴点の位置がぶれやすいことです。目の開き具合は大きいほど高く評価するため、写真で見える目の開きが小さめの顔は目元のスコアが低めに出ることも影響しています。そこで日本語版では、比率の評価はそのままに、順位だけを東アジア系の358枚の中でつけ、東アジア系の典型的な結果が50になるようにしています。

参考データはFaceRaterの利用者ではなく、すべての人や日本人全体を代表するサンプルでもありません。東アジア系の写真にも、日本以外の人が含まれています。どの写真の中で順位をつけているか、基準を見直したときに何が変わったかは、診断のしくみのページで公開しています。

サイトによって顔面偏差値がちがう理由

顔面偏差値をうたう診断はたくさんありますが、同じ写真でも数字は一致しないのがふつうです。偏差値を出すには、比べる集団の平均とばらつきが必要です。その集団が公開されていなければ、50が誰の真ん中なのかはわかりません。

測っているものもちがいます。FaceRaterのように特徴点の比率を測る方法のほかに、人が魅力を点数で評価した顔写真を学習したAIを使う方法もあります。研究用には、5,500枚の正面の顔写真に1〜5点の評価をつけたSCUT-FBP5500のようなデータセットが公開されていて、こうした方法では、評価した人たちの好みや集めた顔の偏りが結果に入ります。点数を偏差値のような数字に置きかえる計算も、サービスごとにちがいます。

サイト同士の数字を比べるより、同じサービスで、同じ条件で撮った写真どうしを比べるほうが意味があります。ほかの診断の数字を見るときは、次の3つを確かめてみてください。

  • 50は、どんな集団の真ん中か(人数、年齢、性別、地域)
  • 何を測っているか(顔の比率か、人の評価を学習したAIの判定か)
  • 計算方法と限界が公開されているか

撮り方で動く偏差値

同じ人でも、撮り方しだいで顔面偏差値は数ポイント動きます。顔が横に12°より大きく向いている、上下に20°より大きく傾いている、目を閉じている、口が開いている、大きく笑っている写真では、スコアを出しません。顔の向きが横に5°、上下に10°を超えるときや、少し笑っている、口が少し開いているときは、「目安の値です」という撮影メモを添えます。

偏差値の5ポイントの差は、真ん中あたりほど多くの人の差になります。50と55のあいだには東アジア系の参考写真の約19%が入りますが、65と70のあいだは約4%です。50前後では、撮り方による小さな変化でも順位が大きく動きます。

「顔面偏差値を上げる方法」として意味があるのは、正しく測れる写真を使うところまでです。髪型やメイク、メガネは人が受け取る印象を大きく変えますが、計測する比率そのものを変えるものではありません。FaceRaterは、偏差値を上げるための整形や顔のトレーニングはすすめていません。

研究用の顔写真データで確かめたところ、笑顔の写真はバランススコアが平均0.8点下がりました。結果を比べるときは、次の条件をそろえた写真どうしで比べてください。

  • カメラを目の高さで水平に構え、顔を正面に向ける
  • 口を閉じ、力を抜いた表情で撮る
  • 顔から少し離れて撮る(近くからの広角は、顔の中心が大きく写る)
  • 窓に向かうなど、顔の両側に均一に光があたる場所で撮る
  • 前髪やメガネで、目尻やフェイスラインを隠さない
  • 加工アプリや美肌フィルターはオフにする

顔面偏差値ではわからないこと

顔面偏差値でわかるのは、1枚の写真に写った比率のバランスが、東アジア系の参考写真のどのあたりにあるかです。人がつけた魅力の評価との関係を研究用の顔写真データ(London Face Set)で確かめたところ、バランススコアと平均評価の順位相関は0.29で、弱い関係にとどまりました。

表情、肌、髪型、服装、声や話し方、雰囲気など、人の印象を大きく左右するものは、写真の比率には出てきません。年齢、人種、性格、健康状態も推定していません。標準的であることと魅力的であることも同じではなく、印象に残る顔が平均から個性的な形で離れていることもよくあります。

数字は、自分の顔の特徴を知るための目安として使ってください。どの部位が数字を動かしているかは、5つの部位別スコアと計測ラインで確かめられます。

計測方法と参考資料

計測の定義と、もとになった資料は下で確認できます。ツールの計算方法と、そのスコアの意味は、分けて考える必要があります。

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写真1枚で、東アジア系の参考写真の中での位置を顔面偏差値で表示します。計測ラインつきで、写真は端末の外に送られません。

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